家庭用真空パック機と聞いても、どのようなものなのか全く知らないという人も多いのではないでしょうか?
真空パック機とは、「専用袋の中にパックしたいものを入れてボタンを押すだけで、自動的に袋の中の空気を抜いて密閉してくれるもの」です。
中に入っている食品を空気に触れにくい状態にしてパッキングすることができるため、何もしない状態よりも食品が格段に長持ちします。
真空パック機には手押しポンプ式と機械式があるようです。
今回、私が購入したものは機械式です。
機械式の家庭用真空パック機を実際に試してみましたので、その性能や使い心地を詳しくご紹介したいと思います!
今回、私が購入した真空パック機(真空パック器)はMIDORIYA社製で、自動真空シーラー機能、専用カッター付きのものです。
説明書はきっちりとした日本語解説のものが入っていましたので、特に使い方に困るといいうものではありませんでした。
MIDORIYA社が日本の会社か中国の会社なのかは不明ですが、作られた場所は中国であることは間違いなさそうです。
取扱説明書に書かれていた商品仕様は次のとおりです。
品名 |
真空パック器 |
品番 |
DS3600 |
外形寸法 |
398×150×70mm |
定格電圧 |
100-240V |
周波数 |
50/60Hz |
定格電力 |
115W |
真空シール時間 |
10~20秒 |
シール時間 |
6~15秒 |
シール可能幅 |
30㎝ |
脱気圧 |
40KPa-70Kpa |
質量 |
約1.2Kg |
電源コードの長さ |
1.1m |
付属品 |
真空袋(15×20cm 5袋) 真空袋(20×30cm 5袋) スポンジパッド×1 日本語取扱説明書 |
以上が私が購入した真空パック機の仕様ですが、今回はこの機械を使っていろいろと試してみたいと思います。
真空パック機は他にも様々な会社から発売されていますが、私は調べた範囲ではどれも皆似たような機能であり、使い方もほとんど同じであるようでした。
ですので、吸引力の差や付属品には多少の違いはありますが、私が持っている真空パック機と全く同じものを購入しなくても同様の効果が期待できると思います。
家庭用真空パック機の使い方は簡単です!
①まずは、密閉保存したい食材と真空パック機専用の密閉用袋か抗菌ロール袋を用意します。
②ロール袋を使う場合は、食材の大きさに合わせて本体付属のロールカッターを使ってカットし、シール機能を使って片側を接着しておきます。
③食材を袋の中に入れ、本体の上カバーを開き、所定の位置に袋の口の部分を置き、上カバーをしっかりと閉じます。
④真空シールボタンを押すと脱気が開始され、袋の中の空気が無くなったら自動的に脱気が停止し、袋の口が熱でシールされます。
以上が専用袋を使った場合の脱気密閉方法です。
めちゃくちゃ簡単ですよね!
この真空パック機は多少の汁気のあるものでも大丈夫です。
その場合は食品と表示されているボタンを押してドライからウェットに切り替えることで、ドライモードよりも少し長めにしっかりとシールをしてくれます。
水分を機械の中に吸引してしまうと故障の原因になりますので、その点には注意が必要です。
食材の水分を減らしてから脱気を行うか、大きいサイズの袋に食材を入れるようにすると安心です。
次の画像は豚コマ肉を脱気密封したものですが、この程度の汁気ならばドライでも水分が上がってくるようなことはありませんでした。
野菜炒めや煮物のようなおかずを密封する場合は、ウェットに設定したほうがいいと思います。
スープやシチューなどのかなり汁気の多いものは、別売の「真空保存容器」を使います。
真空保存容器と接続用ホースを使えばこの機械でも容器の中を脱気することができます。
また、パンなどの柔らかい食品を密閉保存する場合は、弱脱気モードで密封パックすると食品をつぶさずに適度な吸引力でパックしてくれます。
クッキーやおせんべいなどの割れやすいものも弱脱気モードで密封パックしておけば、いつまでも湿気ずに良い状態で保存することが可能ですので、こちらの機能も活用すれば便利に使うことができます。
取扱説明書には、以下のような「食品別保存期間の目安表」が記載されていましたので紹介します。
食品 |
保存場所 |
保存期間 |
|
通常 |
真空 |
||
牛肉・豚肉・鶏肉 |
冷蔵庫 |
3日 |
5日 |
冷凍庫 |
4ヶ月 |
1年 |
|
魚 |
冷蔵庫 |
3日 |
5日 |
冷凍庫 |
6ヶ月 |
2年 |
|
野菜 |
冷蔵庫 |
1週間 |
2~3週間(※) |
豆・アーモンド |
常温庫 |
6ヶ月 |
2年 |
乾燥魚・乾燥肉 |
常温庫 |
6ヶ月 |
1~2年 |
チーズ・ ソーセージ・ハム |
常温庫 |
1週間 |
6週間 |
砂糖・塩 |
冷凍庫 |
1か月 |
3ヶ月 |
常温庫 |
3~7ヶ月 |
1~2年 |
|
菓子 |
常温庫 |
1~2週間 |
3~6週間 |
スープ・シチュー・ソース |
冷蔵庫 |
3日 |
1週間 |
※…野菜の水分量によって、保存期間が異なります。
この表によると、脱気したほうが確実に保存期間が長くなるということが分かります。
確かに脱気すれば空気に触れる部分が少ないためカビや雑菌の繁殖が弱くなりますし、冷凍しても霜が発生する場所が少なくなり、味の変化が起こりにくくなります。
表によると、真空状態では肉類は冷凍庫で1年、魚は2年保存できることになっています。
ですが、この機械で脱気密閉しても、果たして年単位で味が劣化せずに良い状態を保つことができるのかは疑問です。
企業が行った実験では保存可能かもしれませんが、出し入れの多い家庭用冷蔵庫での冷凍保存は温度変化が激しいという欠点があります。
ですので、食品を安全に美味しく食べるためには、真空密閉処理を行ったとしてもなるべく早めに食べ切ってしまうようにすることをおすすめします。
真空パック機を使い始めてから1ヶ月ほど経過し、何袋もこの機械を使って脱気密閉処理を行いましたが、密閉した袋の口から空気が入ってくるようなことはありませんでした。
また、専用袋も保存中に破れたり穴が開いたりすることは1度もありませんでした。
少し心配だったことは、袋がよれた状態で接着すると、その部分の接着が甘くなり空気が入ってしまうかもしれないという点です。
そこで、私は袋とじを2重で行うようにしていました。
つまり、真空シール1回、シールのみ1回ずつ行っていたということです。
ですが、袋ギリギリの大きさのものや厚みのあるものを入れない限り、どうやら袋がよれることは無いようです。
鶏肉程度の厚さのものでも、袋が十分大きければ1回のシールでも大丈夫です。
今回購入した真空パック機にも、改善して欲しいなぁ~と思う部分はありました。
それは、ボタンの反応が良すぎるという点です。
軽く触れただけでも吸引が開始されてしまい、蓋の開け閉めで間違ってボタンに触れてしまうと突然吸引がスタートしてしまうので、ビックリします。
ですが、ボタンの反応が悪いよりもいいので、このくらいならばまあいいでしょう。
また、キャニスターボタンがあるにもかかわらず、キャニスター(真空タンク)と接続用ホースが付属していないため、別売で購入しないとこのボタンを使えないという点で少しマイナスに思えました。
Amazonではどの商品が別売品なのか分かりませんでしたが、私の場合はキャニスターは使わないと思っているので、この点においては問題ありません。
取扱説明書にお問い合わせ先が掲載されていたので、どうしてもキャニスターが欲しい場合はそこに連絡をすれば購入することができるのだろうと思います。
キャニスターが無くても、少しの汁気ならば専用袋で脱気密閉ができます。
そこで、夕飯の残りのチンジャオロースーを脱気密閉してみることにしました!
汁がいきなり口の方に上がってきて少し慌ててしまいましたが、「ウェット」と「弱脱気」を選んだので、汁が袋から出る前に脱気がストップして大丈夫でした。
汁気が多い食品をパッキングするときのコツは、できるだけ大きめの専用袋を使い、食品は袋の奥の方に入れるといいようです。
最後に、この真空パック機は「本当に生活に役に立つものかどうか」という評価をしたいと思います。
ズバリ!
「無くても困ることはないが、有ると便利」というところではないでしょうか。
そもそも私がこの商品を購入した目的は、コーヒーの生豆をできるだけ良い状態で長期保存したかったからです。
コーヒーの生豆は乾燥した豆ですが、時間の経過や温度、湿度によって少しずつ劣化してきます。
少しでも劣化を遅らせるためにも脱気密封したほうが良いと判断し、この真空パック機の購入を決めました。
また、食料品を大量購入して冷凍保存することが多いご家庭であれば、とても便利に使えると思います。
食品を長期で冷凍保存するときは、ラップで包んで保存するよりも脱気密封保存のほうが確実に良い状態で保存することができるからです。
このように、何かしらの目的があって購入するならば、真空パック機はとてもおすすめしたい商品です。
目的もなく購入した場合、最初は吸引パックが面白いかもしれませんが、やがて保存にひと手間かけることが面倒になって使わなくなってしまうこともあるかもしれません。
まずは、どのように使うのか目的をしっかりと決めてからの購入をおすすめします。
今回購入した真空パック機はAmazonのタイムセールで購入したので、他社と比較しても安いほうでした。
ですので、安いものに対しての不安感はありましたが、私が購入した時点ではAmazonでの評価が良かったので大丈夫だろうと思っていました。(最近は少し低評価も付いているようです)
実際に使ってみると何の問題もなく十分に機能したので、購入して良かったと思っています。
安い製品では不安感があるという人は、割高ですが日本製のしっかりした製品を購入したほうがいいでしょう。
今回は、簡単に使い方や性能などを紹介しただけですが、他にも専用袋のことや購入の際のポイントなどもまだまだ書き足りていないことも多いと思っています。
ですので、そちらは後日報告させていただきますね。
それでは、また~♪
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