疲れたときに飲むホッと一息ついたときのコーヒーや甘いお菓子と共に飲む緑茶や紅茶は、大人にとって至福のひとときです。
これらの飲料に含まれるカフェインは、「眠気を覚ます作用」や「集中力を高める作用」、「自律神経を高める作用」、「血流促進の作用」など、さまざまな体に良い効果をもたらせてくれます。
また、最近では「運動能力の向上」にも効果があるとも言われていて、スポーツ選手のドリンクにカフェイン入りのものを選んでいるという団体もあるそうです。
ですが、これは大人が適量を摂取した場合の効果であって、幼児の場合は過剰な反応となって表れることがあります。
幼児は消化器官が大人よりも未熟であるためカフェインの消化や分解に時間がかかり、カフェインが体の中に長く留まることになります。
そのため、大人よりも体に大きな負担がかかり、「体の不調」や、イライラや不安感などの「精神の不調」、「睡眠障害」などの影響が出ることがあります。
また、カフェインには「利尿作用」がありますが、幼児の場合は過剰に尿が排出され「脱水症状」として表れることもありますので注意が必要です。
幼児におけるカフェインの「許容摂取量」や「何歳から摂取可能なのか」などは、現段階ではまだはっきりとした数字は出ていないようです。
ですが、大人のカフェイン摂取許容量などの実験データはありますので、大人のデータを参考に考えてみることはできます。
欧州食品安全機関(EFSA)が2015年5月27日に発表した、カフェインの安全性に関する科学的意見書の「健康な成人が摂取しても安全と考えられるカフェインの量」では次のような見解が出ています。
大人が1日に摂取しても安全なカフェインの量は体重によって違いがあり、体重40kgでは228mg、60kgでは1日342mg、80kgでは456mgまでならば許容範囲であると発表しています。
これによると、レギュラーコーヒー100mlには約40~60mgのカフェインが含まれていますので、カップ1杯を150mlとすると、およそ1日に3杯くらいまでのコーヒーならば安全に飲むことができると言えそうです。
ですが、これは大人の安全量であって、幼児がカフェインを摂取した場合はもっと少ない量でもなんらかの影響が出るかもしれません。
コーヒーや緑茶などは苦みがあるので、幼児が好んで口にすることはあまり無いとは思いますが、私たちの周辺には意外とカフェインを含む食品がたくさん存在します。
100ml中の飲料に含まれるカフェイン量は、紅茶は約30mg、煎茶は約20mg、玉露は160mg、コーラ10~19mg、ピュアココア約10mg、栄養ドリンク30~50mgです。
また、缶コーヒーのショート缶1本の中には100~150mgものカフェインが含まれていました。
子供の好きなミルクチョコレートの中にも100gあたり25~36mgのカフェインが含まれています。
甘い物であってもカフェインを多く含む食品は存在しますので、 うっかりとチョコレートや缶コーヒーやコーラ、栄養ドリンクなどを幼児が飲食してしまわないように、これらの食品は大人がしっかりと管理してください。
緑茶や紅茶などはカフェインを多く含むため、幼児に与えることは避けたほうが良いと考えられます。
ですが、同じお茶の中でもほうじ茶はカフェインの量がかなり少なめなので、幼児に与えても大丈夫です。
ほうじ茶の場合、なぜカフェインが少ないのかというと、ほうじ茶は作る工程で高熱を加えて作るため、熱に弱いカフェインが分解されてしまうからです。
また、ほうじ茶に使われている茶葉は、もともとカフェインの含量が少ない番茶が使われていることが多いという理由もあります。
このため、薄いほうじ茶であれば幼児の飲料として問題がないと思われます。
ですが、少しでもカフェインが含まれたものを飲ませるのはまだ心配だという場合は、カフェインを全く含んでいない「麦茶」がおすすめです。
いかがでしたでしょうか?
カフェインは意外なものに多く含まれているということを知っていただけましたでしょうか?
育児雑誌で小さな子供にはチョコレートを与えないほうがいいと書かれていましたので、確か私の子供が3歳か4歳くらいになるまではチョコレートを食べさせなかったと記憶しています。
チョコレートがNGである理由はカフェインだったのですね。
当時は全く理解していませんでした💦
カフェインを多く含む食品は、幼児の周りに沢山あります。
間違って食べたり飲んだりしないように、カフェインが含まれている食品を幼児の手の届くところには置かないようにしてくださいね。
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