子供はまだ体温調節機能が未熟なため、ちょっとした動きで体温が高くなることがあります。
そのため、少し運動したり泣いたりするだけでも体温が高くなり、風邪をひいてしまったのかとびっくりすることがありますが、その後すぐに平熱に戻り、いつも通りに元気であるならばあまり心配する必要はありません。
ですが、「食欲がない」、「嘔吐や下痢をする」、「ぐったりとして元気がない」などの症状があれば、すみやかに医師の診察を受けましょう。
子供が風邪などの感染症にかかった場合は、急に高熱が出ることがあります。
子供の病気は大人と違って急変してしまう場合もありますので、38℃以上の高熱が出た場合はすぐに受診しましょう。
その後は医師の指示をしっかりと守り、正しいホームケアを行います。
熱の出始めは体が寒さを感じ、手足が冷たくなったり、ぶるぶると震えたりするなどの症状が出ることがあります。
その場合は、掛け布団を多めに掛けたり、衣類をもう1枚着せたりして体を温かくしてあげましょう。
その後熱が上がって汗をかき、暑がるようであれば熱がこもらない様に上着をぬがせて掛け布団も薄いものにするなどの調節をします。
汗をかいて衣類が湿った場合は、こまめに着替えさせてあげましょう。
たまに市販の冷却シートをおでこに貼っているお子さんを見かけます。
熱が出た時に冷却シートを使うと、冷たくてとても気持ちがいいのですが、冷却シートをおでこに貼るだけではあまり効果的ではありません。
冷却シートを貼るのであれば、ワキや首、脚のつけねにある太い血管の部分に貼るほうが効果的だと思われます。
子供が冷却シートを嫌がったりせずに気持ちいいと感じているのであれば、積極的に使ってみるのもいいですね。
感染症にかかって高熱がでてしまうのは、体の中の免疫力を活性化させ、ウイルスや細菌と戦いやすくするための正常な働きです。
そのため、市販の解熱剤を使ってすぐに熱を下げると免疫力の活性化がにぶり、かえって治りが遅くなることもあります。
ですが、医師の判断で解熱剤が処方されることもあります。
その理由として、薬で一時的に体温を下げることで体力の低下を防ぎ、食事で水分や栄養を補って、十分な睡眠をとれるようにしたほうが病気と戦えると判断された場合などです。
このように、解熱剤の使用には判断が難しいケースもあります。
薬は独自の判断で与えずに、できればすぐに受診し、医師の判断に従ったほうが安心ですね。
高熱になると食欲を失ってしまい、食べ物が全く受け付けなくなることがあります。
その場合は無理に食べさせることはしなくても大丈夫です。
栄養補給よりも水分の摂取の方が大切ですので、脱水症状にならないように水分補給はしっかりと小まめに行っていきましょう。
微熱で元気であれば、いつもの水やぬるま湯、麦茶、番茶などの飲み物でかまいません。
高熱で汗をたくさんかいている場合は、水分と共に失った電解質を補う必要がありますので、幼児用イオン飲料や経口補水液などを利用しましょう。
熱が下がり始め食欲が出てきたら、水分の多い柔らかいおかゆやスープから食事をスタートさせます。
少量から始めて次第に量を少しずつ増やし、普段の食事に近づけていくようにします。
調理法はいつもよりも食材を小さく切り、柔らかく煮て、味付けも薄味にして胃腸に負担をかけないようにするといいでしょう。
果汁や果物は下痢をしていなければ与えてもかまいません。
ですが、果汁や果物は糖分が多く含まれていますので、与えすぎには注意しましょう。
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